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不安定な時代に「自宅」を持つことが、実は最も地に足のついた資産づくりである

「投資で老後を安心させたい」と思うとき、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、金(ゴールド)・積立NISA・S&P500・FXといった金融商品ではないでしょうか。

しかし、本当に何十年先の生活を守ってくれるのはどれか。
この問いを、自宅不動産というテーマから掘り下げてみます。

「稼ぐ力」なくして投資は成り立たない

まず大前提として、押さえておきたい重要な考え方があります。

株やFXだけで生活できている人は、実は全体の1%にも満たないと言われています。
世間に名前が知られた成功した投資家のほとんどは、本業(実業)でしっかりと収益を上げていた人たちです。

イーロン・マスクも、自分が設立・経営する会社の株(持分)によって大きな富を積み上げました。
「投資だけで楽をして老後をなんとかする」という発想は、残念ながら現実には難しいのです。

正しい順番はシンプルです。
 1. 今の仕事とは別に、小さくてもよいので自分の事業を持つ
 2. その事業で生まれた収益を、投資や不動産に充てる
 3. 投資は、あくまで余裕のある資金で行う

まず稼ぐ力を育て、その余力で投資に臨む。これが王道です。

金(ゴールド)ブームの「危うさ」を理解しておく

今、金の価格が過去最高値を更新し続けています。
その背景には、各国の中央銀行・政府・BRICS諸国が金を大量に買い入れていること、また法定通貨(円・ドルなど通常のお金)の価値が下がるインフレへの不安から富裕層が金を保有していることなどがあります。

しかしここで一つ注意が必要です。

「ブームの最後に損をするのは、後から慌てて飛びついた一般の人になりがちだ」

長期で見れば金の価格がインフレとともに上がる可能性は確かにあります。
ただし、ブームの高値で買ってしまうリスクは非常に大きいものです。
金そのものが問題なのではなく、「ブームに乗じて一気に逆転しよう」という発想が危険なのです。

「積立NISA 月5万円」では老後に足りないかもしれない、という現実

「月5万円を40年積み立てれば老後は大丈夫」と考えている方も多いかもしれません。
ただし、インフレという要素を加えると話が変わってきます。

 • 月5万円 × 12か月 × 40年 = 元本2,400万円
 • 仮に年利4%で運用できたとしても
 • 同じ40年間、物価が毎年2〜4%ずつ上昇し続けるとしたら
→ 実際にお金で買えるものの量(購買力)は、思ったほど増えていない可能性があります。

昔は「ラーメン3個が10円」だったものが、今は「1個70円」です。
将来の物価が今の10倍になる可能性も、まったく否定できません。
現金や積み立てだけを頼りにしている人は、気づかないうちに”じわじわと損をしている”かもしれないのです。

「本当の投資」は、時間が味方になるものを持つこと

では、インフレに勝てる資産とはどんなものでしょうか。

あるたとえ話があります。
「5万円で買った木を庭に植えておく。10〜15年経って大木になると、30万円で売れた。これが本当の投資だ。」

何もしなくても、時間の経過とともに価値が育っていくものを持つ。それが投資の本質です。
サンリオ株も、海外での日本のKAWAIIブームを見越して600円のときに買えた人は大きな利益を得ました。

この発想を自宅不動産に当てはめると、はっきりと見えてくるものがあります。

今後も人やお金が集まる場所──都市部や再開発エリア──に自宅を持つことは、時間の積み重ねとともに価値が育つ資産を手にすることと同じです。

「自宅」は一石四鳥の資産である

自宅不動産が優れているのは、一つで複数の役割を果たしてくれる点にあります。

【役割1】生活と仕事を支える「拠点」
住む場所は、仕事の機会・出会う人脈・得られる情報の質に直結します。
都市部や再開発エリアに生活拠点を置くことは、本業にも大きなプラスになります。

【役割2】インフレに強い「現物資産」
現金や積み立て商品はインフレに弱いですが、都市部の不動産は建築費・地価・賃料の上昇とともに価値が上がりやすい特性を持ちます。

【役割3】家族を守る「保険」
住宅ローンには、団信(団体信用生命保険)という仕組みが付くことが一般的です。
万一のときにはローンの残債が免除され、家だけが残ります。
これは「死亡保険の受け取り+資産の確保」を同時に実現していることと同じです。

【役割4】老後の安心を支える「選択肢」
ローンを完済すれば、その後の住居費はほぼゼロです。
必要なときには売却して現金を手にしたり、賃貸に出して継続的な家賃収入を得たりすることもできます。

まとめ:「本業 × 自宅」こそが、時代を越えて通用する資産の形

金ブームや投資バブル、積立NISAだけに頼るのではなく、
まずは本業で稼ぐ力を育て、インフレに強い自宅という現物資産を持つ。

この2つを土台として持っていて初めて、その他の投資も「攻め」に転じることができます。

自宅を買おうかどうか迷っている方は、ぜひ「老後のために金融商品を積み上げること」と「どこに、どんな自宅という資産を持つか」を同時に考えてみてください。

インフレ・通貨価値の低下・投資ブームの崩壊……そんな不確かな時代を生き抜くための答えは、案外シンプルなところにあるのかもしれません。